すべての生物は複雑に、そして確実につながりあっている。

山の森は豊かな動物たちを支えるばかりではなく、栄養豊富な土壌を作り出します。
森の恵みは川を通じて海へと運ばれ、河口周辺に藻場を形成し、海洋生物のゆりかごとなります。
ホッケの稚魚やイカナゴはプランクトンを食べて育ち、沿岸に出てはウミガラスやウトウ、ケイマフリといった海鳥の糧となります。

一方、遥か外洋を旅してきたサケの仲間たちは、秋になると羽幌沿岸に戻っては産卵のために川を遡ります。
その骸は水中の小さな生物を育むのはもちろん、森へと運ばれて木々の栄養になることも。

 

 

海鳥に象徴される羽幌の貴重な自然

天売島で繁殖する海鳥は8種類、約100万羽。
その中にはウミガラスやケイマフリ、ウミスズメなどの絶滅の危機に瀕している海鳥も数多く含まれます。

希少な海鳥たちに象徴される羽幌の豊かな自然環境。
それは海と森がつながっているからこそ持続できるのです。