海鳥のからだのつくり

 海鳥は、エネルギー消費量、空気抵抗、潜水抵抗、飛翔効率、機敏さなどの面で、海での生活に適した体につくられています。特に、海鳥は2つの能力を発達させてきました。それは、広い範囲を飛び続けるための「飛翔力」と、餌である魚をつかまえるための「潜水力」です。

 アホウドリやミズナギドリ類は、海上を吹く風を利用して、1年の間に何万キロもの広い範囲を移動します。ペンギン類は、ひれのようになった翼を使って、200から300メートル、ときに500メートル近くも潜ることがあります。

 ウミスズメ類やウ類は、ペンギンほど深く潜れませんが飛ぶことができます。また、海には真水がありませんが、海鳥は塩類線(えんるいせん)と呼ばれる器官を使って、体のなかにたまった余分な塩分を体外に排出することができるので、海水から水分を得ることができます。